最近面白い本を読んだので紹介します!
『ジンジャーブレッド 英国伝統のレシピとヒストリー』(安田真理子著/内外出版社2020年12月)です。
なっ、なんと、丸ごと一冊ジンジャーブレッドの本です!
数ある英国菓子の中でもまさかジンジャーブレッドを選ぶとは・・・
突き抜けたマニアックぶりに大変興味をそそられました(^^)
確かにジンジャーブレッドって歴史的な背景が気になるものが多いです。
早速、これまで作ったり食べたりしたことのあるジンジャーブレッドについて調べてみることにしました。
私が調べたジンジャーブレッドは3種類、ヨークシャーパーキン、コーニッシュフェアリング、グラスミアジンジャーブレッドです。
イギリスの年中行事 ガイフォークスデイのお菓子 〜パーキン〜
パーキンはガイフォークスデイ(Guy fawkes day)というイギリスを代表する年中行事のお菓子です。
1605年11月5日、国会議事堂を爆破しようとした謀反人ガイ・フォークスを逮捕され、平和が訪れこの日を祝日にしました。
以来、この日になると人々はガイフォークスに見立てた藁人形を火に投げ込み、花火を打ち上げお祝いをするよようになりました。
現代でもこの年中行事は続いており、広場に藁人形を燃やす篝火が設置され、その周りにはお祭りの屋台が並びます。
行事の由来はちょっと激しめですが、子どもがワクワクする楽しい行事のようです。
ガイフォークスデイは11月5日ですが、パーキンは当日食べるものでは無いようです。
”parkin Sunday” “cake night” という、各地方にパーキンを食べる日があります。
クリスマスのアドベントのような感じですね。
気分を出すなら、11月1日のケーキナイト、11月5日の前の日曜日パーキンサンデイに食べたいですね。
お祭りで大人気のお菓子 〜コーニッシュフェアリング〜
ぼこぼこのひび割れが可愛いコーニッシュフェアリング。
フェアリングはお祭りで売っている食べ物、コーニッシュはコーンウォールという意味。
1886年に地元でティールームを営んでいたFurnissさんが売り出したのですが、あまりの美味しさに全国から注文殺到。
このヒットをきっかけに、フェアリングといえばコーンウォールということなったそうです。
イギリスのお祭りのビスケットだと思って食べるとワクワクしますね!
イギリスの詩人ワーズワースの出身地の名物 〜グラスミアジンジャーブレッド〜
湖水地方にある小さな村グラスミアは観光地として有名です。
イギリスを代表する詩人ワーズワースの生家があることと、セーラ・ネルソンズの秘伝のレシピで作られたグラスミアジンジャーブレッドがあるから。
セーラネルソンズは1854年に家の前でジンジャーブレッドを売り始め、とても評判になりました。
その秘伝のレシピは今でも金庫に保管され、厳密にはグラスミアジンジャーブレッドと言っていいのはグラスミア村にある公式ショップだけなんだそうです。
グラスミアジンジャーブレッドの別名はラッシュベアラー、床のイグサを運んでくれる人という意味。
昔の教会は石ではなくイグサを敷いていたそうです。
確かに、イグサに見えなくもない。
終わりに
英国菓子は美味しいだけでなく、由来まで知って食べるとさらに美味しく感じられます。
そして調べれば調べるほど、次に食べたい英国菓子が現れてワクワクです\(^^)/
皆さんも食べて美味しかったジンジャーブレッドのこと調べてみてはいかがでしょうか。
ジンジャーブレッドが売っているお店がなかなか無いという方は、
この本にはレシピもついているので、自作してみるのも良いと思います。
英国菓子をもっと知りたい方には同じ著者のこちらの本もおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました☆