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【書評】受験生の親必読。”毎日しっかり眠って成績を伸ばす 合格睡眠”

受験生

あの、睡眠に関する本ってありますか?

こんにちは、めがね図書館員です。

図書館で児童 &Y Aの担当をしています。

たまに、受験生から「プレッシャーでよく眠れないので、睡眠に関する本は無いですか?」と聞かれます。

10年前は睡眠の本となると大人向きですら読みやすいものはほとんどありませんでした。

しかし、2017年”スタンフォード式 最高の睡眠” がベストセラーになると数多くの睡眠本が出版されることになりました。

そして、2020年ついに中高生のための睡眠の本が刊行されました。

タイトル 毎日しっかり眠って成績を伸ばす 合格睡眠

著者 福田一彦、浅岡章一、山本隆一郎ほか

編集 江戸川大学 睡眠研究所

出版社 学研プラス

出版年 2020年10月

中高生は学ぶことが多いので、色々読まなくてもこれ一冊だけ押さえておけばOK!

生活を整えてぜひ合格を勝ち取って下さい!

この記事を読むとこんなことがわかる!

・受験生にとってベストな睡眠時間はズバリ何時間?

・夜型は成績が上がらない?

・朝方になる方法6つ 具体的なテクニック

受験生にとってベストな睡眠時間は?

結論から言うと8時間です。

「いやいや、8時間もそんなに寝てられないって笑」

そうですよね。逆に寝過ぎだって大人に注意されそうですよね。

しかし、そもそも日本人は世界的に睡眠不足。大人も本当はもっと眠った方が良いんです。

アメリカ国立睡眠財団の研究結果では、高校生は8〜10時間の睡眠を取れと推奨しています。

じっ、10時間は赤ちゃんか犬猫の睡眠時間ですよね🐶🐱

アメリカの中高生の睡眠と成績の関係を調べた調査によると成績の良い子は夜10時半に眠り、7時間20分の睡眠をとっています。成績が下がるほど就眠時間は遅くなるという結果が出ています。

「でも、6時間睡眠の何がいけないの?特に生活に支障はないんだけど・・・」

それはズバリ睡眠負債が貯まるから!

1週間6時間睡眠が続くと一晩眠らなかったと同じくらいまで脳のパフォーマンスは低下します。

もしその日に大事な試験があったら・・・なぜか実力を全く発揮できず、焦っている間に試験終了。

それではコレまでの努力が水の泡です。

トップアスリートは試合の当日、ベストなコンディションで挑めるよう日々体調を整えています。

受験生もそれと同じです。

最高の自分で試験に挑みたいですね。

夜型だと成績が上がらないは本当か?

「俺さ、昨日寝たの2時〜」

「俺なんて寝ないまま朝だよ〜」

中学生の眠っていない自慢を耳にすることがあります笑

めがね司書も夜型だったので気持ちはわかります。

昼間は家族の話し声やテレビの音が鬱陶しい、外も車の行き交う音、工事の騒音など色々気になります。

その点、夜は静かで集中力も高まる!

・・・と思っていたのですがコレは完全に効率の悪い間違ったやり方だったようです。

集中力は高まるどころか確実にダウン!

なぜなら人の認知機能は起床後16時間後には低下を始めるから。

例えば、朝眠い目を擦りながら6時に起床したとすると、さあ受験勉強をやるぞ!という夜の10時には認知機能のパフォーマンスは最低の状態になっているということです。

つまり全然集中出来ていない!

しかも、夜の勉強に集中できていないだけでなく、なんと昼間の授業中の学習効率まで落ちてしまうのです。

寝不足になると脳機能は低下。

特に前頭葉の働きが弱くなります。

前頭葉が働かなくなると次のような弊害が起こります。

ミスの増加、スピードの低下、記憶力の低下、自分を正しく評価出来ない、イライラの増加、必要な事柄を判断出来ない集中力の欠如、などなど。

もうボロボロですね😢

夜、ヘロヘロの頭で受験勉強に取り組み、昼はヘロヘロの頭で授業を聞く・・・

どう考えても成績が上がる要素はないです💦

夜遅くまで勉強した方が成績が上がりそう。それも眠い脳がそんなふうに私たちを騙そうするからなんだとか。

朝方になるために必要な具体的な方法6つ

・8時間以上寝る

・毎日同じ時間の起床&就眠

・昼寝をしない

・夜はカフェインを取らない

・ベッドは寝る時だけ使う

・寝る前のスマホ禁止

「知ってるよ〜大人が必ず言うやつでしょ〜」

ではなぜそれをやるべきなのか理由をちゃんと言えますか?

毎日同じ時間に起床&就眠と昼寝の禁止の意味

「夜8時間睡眠は無理だから昼寝で埋め合わせよう」

「今日は土曜日。平日は6時間睡眠だから寝溜めしておこう」

どっちもNG!

睡眠は意思の力でコントロールできるものではありません。

規則正しい生活を送らないと生体のリズムはボロボロに。いわば万年時差ぼけ状態になるということです。

眠くなりたくない時に瞼が重い。授業内容をあまり覚えていない。怖くないですか?

生体のリズムを整えることで学習の効率がUP!

だから規則正しく生活する必要があるのです。

夜カフェインを取らない

学習室を見渡すと、女子は午後の紅茶、男子はレッドブルやモンスターエナジードリンクを飲んでいる姿をよく見かけます。

疲れた頭をリフレッシュさせるための必須アイテムなんでしょう。

ただ、カフェインの量は気をつけて下さい。

カフェインには覚醒作用があるので飲む時間帯によっては不眠の原因になることもあります。

エナジードリンクを飲まないと眠くなる中高生は要注意!

すでに生体のリズムが狂っている可能性もあります。

コーヒー、紅茶、緑茶を飲んでいる人も飲む時間を決めて、睡眠の妨げにならないように飲む工夫しましょう。

ベッドは寝る時だけ使う

ベッドの上でスマホを使ったり、読書をしたり、ソファがわりに使っていませんか?

寝つきをよくするために布団で眠れたという経験を蓄積していかないといけないのです。

なので、眠れない日は思い切ってベッドから出ましょう。

眠れないことを意識すると余計に眠れなくなるので、少し気分転換をして自然な眠気が起きたらベッドに入りましょう。

寝る前はスマホ禁止

友達からLINEが来ているかもしれなし、ゲームも少しだけやりたい、SNSもチエックしたいし、そういえば気になっているあのことをGoogleで検索を・・・

おやすみ前のリラックスタイムくらい好きなことをして過ごしたいですよね。

しかし、合格したければ夜スマホはNG!

夜に目に光を浴びると眠れなくなるからです。

「俺のスマホはスクリーン張っているから大丈夫」

確かにスマホのブルーライトはそれほど強いわけではありません。

むしろ住宅照明(ごく普通の蛍光灯)の方がブルーライトが強力です。

「じゃあ、スマホを使ってもいいじゃん」

それほど強くないとはいえ、小さいモニターを近距離で覗き込むと光の強さは倍増します。

それに、友達とのコミュニケーションやゲーム、スマホを使う行為はどうしても脳を興奮させます。

夜は朝目覚めるための準備時間、より良い1日のためにおとなしく寝ましょう。

いかがだったでしょうか?

仕事柄、受験生におすすめの本の企画を色々出すものの、やはり勉強ネタが一番人気ですね。

”東大生””成績が上がる”みたいな枕詞がついているノウハウ本は特に人気です。

ですが、ノウハウ以前の受験生の生活習慣やメンタルの整え方の方はまだ数が少なく、そういう意味で今回の出版は貴重でした。ありがとう学研さん!

めがね図書館員

大人の私もこの本のおかげで生活のリズムを整えられました。

受験生のみなさんも生活を整えて勉強頑張って下さいね。